測量することにより土地や建物の場所、大きさ、カタチを正確に登記記録に残すことで、皆さんの土地の価値や権利を守っています
測量器械を使い、土地や建物の高さ・深さ・長さ・ 広さ・距離を測り知ることです。地表上の各点相互の位置を求め、ある部分の位置・形状・面積を測定し、かつこれらを図示します。
不動産登記以外では、地図を作ったりする時にも使われる技術です。日本では、歴史の教科書でもお馴染みの歩いて日本地図を作った伊能忠敬が、初めて北海道で科学的な測量を行ったとされています。不動産登記では、測量することにより土地や建物の場所、大きさ、カタチを正確に登記記録に残すことで、皆さんの土地の価値や権利を守っています。測量は目的によって現場での測量の仕方がことなります。
測量が必要なケース
ここでは土地家屋調査士が行う測量の必要なケースを紹介します。
- 家を建てる時
- ご自分の土地だからといって好き勝手に家が建てられるわけではありません。敷地がどんな地域にあり、どんな特性や環境によって、法的規制を考慮して建てられる家の大きさや形状は変わります。
- 土地を売買する時
- 土地を売買する時は、登記簿面積で取引する場合を除きその土地の隣接者に立会をもとめ、境界を決めて測量し、実測面積にて取引するのが通常です。
- 土地を分筆する時
- 1筆の土地を2つ以上に分割する場合も、やはり土地境界を決めて、測量し、地積測量図を作成して、所轄の法務局に分筆登記申請をします。
- 相続により土地で納税(物納)する時
- 物納する場合は、その土地の隣接する全ての境界を決め、また道路・水路との境界も所轄の役所と立会い、境界を決めて、実測図および境界確認書等を添えて申請する必要があります。
- 国有地市有地の払下げを受けたい時
- 自分の土地に隣接する払下げ可能な国有地又は市有地があり、その土地の払下げを受けたい場合、その土地の面積、境界確定が必要となります。
境界確定測量
境界確定測量とは、土地の境界を明確に確定させる(はっきりさせる)測量です。土地の境界を確定させるためには隣接地との立会いを行い、境界点に永続性のある境界標を設置します。またそれをもとに境界確定図という図面を作成します。
また対象地が、道路や河川などに面していて、その境界が未確定の場合は、その道路や河川を管理する国土交通省・県・市町村の担当の方とも立会いを行い境界(官民界)を確定させます。土地分筆登記や地積更正登記を申請する場合この測量が原則必要となります。
- お隣との境界がはっきりしない
- お隣さんが境界確定をするので、ご自分もしたい
- 家を建て替える予定のため、トラブルを避けるために境界標を設置したい
- 登記簿の面積が実際と違うので直したいとき(地積更正登記)
- 土地を分割したいとき(分筆登記)
境界を確定させる・はっきりさせておくことのメリット
- 将来の境界トラブルがなくなります
- 土地の管理が所有者によってしやすくなります
- 相続や不動産売買の際の手続きがスムーズに行えます
「杭を残して悔いを残さず」私たち土地家屋調査士は表現いたしますが、境界をはっきりさせ、境界標(杭)を設置することは、みなさまの大切な財産である土地を守るためにとても重要なことです。お早めにご相談ください。
敷地調査(地形測量)、物件調査
- 建替えによる建築設計をするとき
- 相続した不動産を調べてほしい
敷地調査(しきちちょうさ)は建物や外構計画を検討する為の測量で現在の状況(道路の位置やブロック、建物等の位置、高さ)を測量して図面にする作業です(境界の調査は行いません)。物件調査(ぶっけんちょうさ)は不動産がどこにどのようにあるかを調査する作業です。相続された不動産に相続人の知らない不動産があるときや、不動産が複数あり把握がたいへんな場合などは相続物件調査をします。
現況測量
- 現在の土地のおよその面積をしりたい
現況測量とは、土地のおおよその現況・高さ(建物の位置やブロック塀の位置など)を測量し図面化するものです。最適な建築計画を立てるために必要な測量で、それをもとに図面を作成いたします。土地境界確定測量とは異なり隣地との境界を確定するものではありませんので境界立会い等は行わないため安価に期間も短くて済みます。
境界標の復元測量
天災や工事などにより境界標(杭)が無くなったり、移動してしまった場合に境界標を元の状態に復元するための測量です。法務局備付けの地積測量図やお客様保管の境界確認書、役所備付けの官民境界協定書等に基づいて、隣接土地所有者の立会いの上、境界標を復元いたします。また新たな境界標は永続性のあるものを埋設します。